夫々の夫婦がどの様に問題に片を付けるのか。
愛憎渦巻く中、中々感情の落としどころが見付からないのですが、そこを無理矢理にでもけりをつけるのが大人の世界と言うもので、そう言う意味では中々上手な纏め方だった様に思います。
先ず、渡辺夫妻と有島夫妻では決定的な差があります。
故に出てくる答えも違う訳で、ある意味非常に冷酷な現実があった様にも感じました。
つまり、渡辺夫妻は涼太の片思いなのに対して、有島夫妻は基本的に両思いなので、問題の乗り越え方も大きく違ってくる訳です。
渡辺夫妻は関係をご破算にするのに対し、有島夫妻は雨降って地固まります。
一見、アンフェアな結末に感じますが、夫婦としてのスタート地点が違うので至極当たり前の結果が待ち受けていたと言う事になります。
夫婦関係を続けていく覚悟の無かった美都は別れる事になり、家庭を大切に思っていた光軌は夫婦関係が続いていったと言うだけの事なのでしょう。
そう言う意味では、どんな問題が生じたとしても、或いは、あるべき形に収まる様に出来ているかもしれません。
しかし、明らかに浮気が発覚しているにも関わらず、当事者２人にお咎めがないのはなんとも。
特に涼太は損しかしていない訳で、当事者２人は彼に対して相応の贖罪を行うべきだと思うのですが・・・。
最後のシーンで女性と一緒に歩く涼太を見て、美都は何を感じたのでしょう？
逃がした魚はデカかったと感じたのでしょうか？
それとも、彼は相手を見つけた様なのに、自分は未だ一人でいる事に焦ったのでしょうか？
画面からは伺い知る事は出来ませんでしたが、少なくとも、涼太の幸せを喜んでいる風には見えませんでした。
美都らしいと言うか何と言うか、最後の最後まで利己主義を貫けると言うのは、ある意味、潔いと言うか何と言うか、クズっぷりもあそこまで徹底しているとむしろ清々しいと言うか、逆に好感を持ててしまいました。
ところで、本ドラマの渡辺涼太役の東出昌大と有島光軌役の鈴木伸之はプライベートでは実は仲が良いらしく、鈴木伸之は赤ちゃんの扱いの練習をする為に東出昌大と杏の家庭に行ってたそう。
そう考えると何だか不思議な感じがしてしまいますね。
そう言えば、この２人、桐島部活やめるってよでも競演してましたね。
