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嘘の戦争

嘘の戦争 ♯3

このドラマ、よく言えば凄く惜しいし、悪く言えばツメが甘いんだよなぁ。
今回も中々エピソードの骨子としては良かったのですが、枝葉の部分の作りこみが甘いと言うかなんと言うか・・・。
先ず、決定的だったのは、今回のエピソードに関しては、残念ながら主人公の一ノ瀬浩一より、むしろ、ターゲットである三輪郁夫に対して感情移入してしまうと言うところ。
少なくとも私は三輪の境遇に同情してしまったし、基本的には人の良い三輪を追い詰める浩一に大儀を感じる事は出来ませんでした。


確かに30年前の一件の三輪による責任は非常に大きいとは思いますが、娘の命と言う人質をとられた上での事だとするならば、むしろ三輪も二科グループによる被害者だと言えます。
勿論、娘の為にとは言え、犯した罪が大きく、彼の言動故に浩一の現在が決まってしまったのは間違いないのですが、明らかに前の二人、つまり五十嵐と六反田とは立ち居地が異なるのも事実です。
要するに、五十嵐と六反田はクズ野郎なのですが、三輪は決してそうでは無く、寧ろ基本的には正義の人な訳で、そう言う人が追い詰められていく様は観ていて何とも心苦しく感じてしまいます。
隆が三輪と接触した際も、二度と二科には関わりを持ちたくないと言っていたし、デパートで警備員に追い詰められた際も過去の自分をオーバーラップさせて後悔していた訳で、本人にとっては極めて不本意に犯した30年前の罪を悔いているのが伺いしれます。
又、彼の潔さと言うか、人の良さは、二科隆が画策した一ノ瀬浩一と三輪郁夫との邂逅のシーンでわかります。
決定的なまでに。
三輪は贖罪と言う意味で浩一を庇う訳ですが、あれはつまり、三輪自身も30年間自責の念に苛まれてきた事に他なりません。
つまり、人格者な訳ですが、そう言う人と、それを追い詰める人とのコントラストがあった場合、やはり、よっぽど意地の悪い人間でなければ、お人よしの方を応援してしまうのではないでしょうか?
この手の物語は、主人公が仇を追い詰める様に爽快感が無ければ意味が無いと思うのですが、残念ながら三輪郁夫を追い詰めた一ノ瀬浩一は、むしろ不快に感じてしまったと言うのが本音です。

次に、一ノ瀬浩一の詐欺のやり方ですが、アレもイマイチツメが甘いなぁ。
なんと言うか、もっと巧妙に作劇してくれなきゃなぁ。
既に二科隆は一ノ瀬浩一をマークしている訳だから、一ノ瀬浩一を見張る人物を用意していてもおかしくない・・・と言うか、絶対そうするはず。
一ノ瀬浩一が三輪郁夫に限らず、30年前に事件に関与した人間に深く接触した瞬間に正体を知る事が出来るので、疑いを確かなものとする為には絶対に行うべきでしょう。
って言うか、楓たちとの会食シーンは写真で抑えてるのにねぇ。
何故徹底的にマークしないのか・・・。
又、当の浩一は、敵がそう言う動きをしてくるはずだと予想して、極力自ら動く事はせず、別働隊に任せるはず。
おマヌケにぬけぬけと態々自ら事件関係者に接触なんてしちゃいけません。
だって、二科家の人々は、もう浩一の顔を知ってる訳ですから。
両者が両者、ある部分は周到で、何故かある部分ではマヌケで、聊か観てて失笑してしまいます。
まぁ、三輪と浩一の邂逅シーンを盛り上げる為に敢えてそうしたのでしょうけどね。

と、まぁ、色々と不満を書きましたが、とは言え、全体的には中々面白いドラマだし、出演している俳優陣も好きな人が多いので、毎週楽しみではあります。
むしろ、楽しみにしているドラマが故に、ツメの甘さが惜しく、もどかしく感じてしまうと言うのが本音です。




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