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陸王

陸王 ♯1

この枠では、半沢直樹、ルーズヴェルトゲーム、下町ロケットに続いて、池井戸潤原作小説のドラマ化も第4段。
どのドラマもとても面白く、人気が出るのも頷けます。
本来、モノ作りに於いて大きなアドバンテージを持っていたはずの日本ですが、昨今、その最も世界に誇れるはずだったものが崩れつつあります。
実際、多くの企業が衰退してしまい、同時に、企業人として働く日本人の自信も揺らぎつつある今日この頃。
そんな中、池井戸ドラマに見る中小企業の躍進は多くの企業人にとって心に刺さるものなのではないでしょうか?
逆に言えば、多くの日本人の心を奮い立たせてくれるからこそ、池井戸ドラマは人気があるのでしょう。


半沢直樹が銀行員の話、ルーズヴェルトゲームが電子部品メーカー、下町ロケットが機械メーカー、そして今回の陸王は足袋の老舗製造会社の物語と、中小企業シリーズとしては第3段となります。
正し、半沢直樹も、バンカーの話とは言え、中小企業が大きく関わってくるので、おそらく池井戸さん自身もバンカー時代、中小企業の在り方に大きく思いいれがあったのでしょうね。

我々が何気なく使っている工業製品ですが、それらが我々の手に届く迄には、多くの人の汗と涙があり、又、その多くを担っているのが実は中小企業だったりします。
池井戸ドラマは、そんな、普段はあまり注目を浴びる事のないであろう、中小企業の頑張りをドラマとして見せてくれるところでしょう。
実は、日本の製造を支えているのって、多くの優れた中小企業だったりする訳ですが、多くの中小企業は大手の下請けとして手腕を発揮している場合が多いので、どれだけ下請けに技術があったとしても、一般消費者には名前が知られる事はありません。
どんなに素晴らしい商品が発売され、それを一般人である我々が絶賛したとしても、それを支えた中小企業が脚光を浴びる事はない訳です。
どんなに社会に貢献したとしても、それが大っぴらになる事はなく、ともすれば日陰者の様な扱いを余儀なくされてしまう事も多いのですが、そんな功労者にスポットが当たる事にエクスタシーを感じる人は少なくないのではないでしょうか?

又、池井戸作品の共通点として、銀行と言う組織のあり方にも糾弾しているのも特徴なのですが、今回の陸王でもそのスタンスは一貫している様に感じます。
銀行内部の人間の活躍を描いた半沢直樹に於いても、銀行と言う組織自体は、言わば「悪」として描かれていたと言っても決して過言では無く、そのスタンスは他の作品へも脈々と受け継がれている様です。
今回の陸王でも、風間俊介の演じる坂本を除き、銀行員は悪として描かれています。
これは取りも直さず、池井戸氏自身が元銀行員だった事に起因するのは言うまでもないのですが、単に銀行と言う組織を憎むと言うよりは、「こうあって欲しい」と言う、池井戸氏の悲痛な迄の願いが込められている様にも感じます。
今回の坂本もそうですし、或いは、「花咲舞が黙ってない」でも一握りの善意が銀行を動かすと言う作劇をしているので、中小企業の頑張りのドラマを通して、理想の銀行のあり方を訴えたいのでしょうね。

さて、そんな陸王ですが、過去作から続投している役者さんも結構いますね。
佐野岳、竹内涼真、村田和人等、過去作で目立った人が今作でも活躍しています。
あと、前作ではチームナックスから安田顕がキーマンとして、戸次重幸が嫌味な銀行員として出演していましたが、今回はナックスから最年少の音尾琢真がコーチ役で出演しているのも興味深いところです。
あれかな?
ある程度、ドラマの世界観を構築する上で、既にシリーズに出演した実績のある役者さんが使い易いのかな?

あ、そうそう。
前作の主人公の娘役が土屋太鳳で、今作の息子役が山崎賢人と言うのは、キャスティングに若干の悪意を感じてしまうのは気のせいかな?
そんな山崎賢人ですが、最近ではもっぱらアニメ等の実写化で大活躍なのですが、彼が所謂「普通の男の子」役をやるのを見るのはかなり久しぶりなので、そう言う意味でも興味深かったりします。

第一回から怒涛の展開を見せた陸王。
やっぱり日本人って浪花節が好きなのかな?
こう言うドラマに胸が熱くなるのって、やっぱり、血が関係してるのかななんて事を思いつつ、次回を楽しみに待ちたいと思います。
一週空いちゃうんだよね。
うーん、待ち遠しい!!










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