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ようこそ、わが家へ

ようこそ、わが家へ ♯10

ついに最終回を迎えた、ようこそ、わが家へ。
いやぁ、面白かった。
安定の池井戸潤作品とでもいいましょうか、最後までハラハラしながら観る事ができました。
抑圧されて抑圧されて最後に一気にV字逆転と言うのが池井戸潤作品の特徴と思うのですが、この、ようこそ、わが家へも、しっかりと従来のフォーマットに乗っ取った作劇でした。
銀行、電子部品関係と言うファクターも池井戸潤作品の特徴であるのは「半沢直樹」や「ルーズヴェルトゲーム」、又、「花咲舞が黙ってない」と言った、近年の氏のドラマに共通する部分でもあり、本作でもしっかりと踏襲されていました。
「銀行」「電子部品」に拘りがあるんですねぇ。

ネットが普及した現代社会に於いて、匿名と言う隠れ蓑を纏う事で強気になっている輩に対する警鐘を鳴らしているともとれる本作。
攻撃する側は徹底的に優越的にあり続け、攻撃される側は見えざる敵と戦う恐怖を持ち続けざるを得ないと言う構図が上手に表現されていたと思います。
更に、その攻撃する側も1人では無く複数存在する訳だから、その恐怖の程もハンパではないでしょう。
目隠しをしながら手探りで戦い、又、いつ襲われるとも知れない現実の中にいるのはさぞ怖いに違いありません。
その恐怖をお人よしの家族が、その絆で跳ね除けると言う構図も非常に斬新でよかったのではないでしょうか。
又、事象自体はなかなかに陰湿で気持ち悪いのですが、ドラマ自体の雰囲気が適度にライトなので、重くなりすぎないと言うのも視聴者的には見やすくて良かった様に思います。
配役も実力揃いなので、世界観も説得力があり、ドラマが始まった瞬間から世界に入り込む事ができました。

さて、最後の最後にやっと登場したニット帽の男。
なんと、ミスターソルマックだったんですねぇ。
市川猿之助は小さい人だし、体格も決して良くないと思うのですが、なんか強そうに見えてしまうのは流石だなぁ。
不敵で不気味な赤崎と言うキャラを一層迫力のあるものへと昇華させたのも市川猿之助の実力の成せる技なのだと感じました。

深みがあるキャラと言えば真瀬の憎たらしさも凄かったなぁ。
竹中直人氏の演技力も流石だと思います。
普段見せる飄々としたと言うか、ともすればコメディアンかと思わせる程楽しい人柄からは程遠いキャラだと思うのですが、ホント、見てて憎たらしかったもんなぁ。
この人も本当に凄い。

あと、実は凄く演技力がある人なんだと思ったのが、山口紗弥加。
脇役としてよく見かけるのですが、正直、彼女に注目した事はなかったのですが、非常にしっかりと役をこなす人なんだなぁと感じました。
そういえば、家族狩りでも何気に難しそうな役柄を演じていましたねぇ。
家族狩りではメンヘラ気味の女教師役でしたが、今作ではしっかり者の西沢役ですから、ふり幅も大きいなぁ。
で、その西沢と太一が領収書刑事と名乗っているのは、或いは寺尾聰が元石原軍団だからなのでしょうねぇ。(笑)
そう言えば、倉田家に嫌がらせをしていた複数の人間の中で、太一をターゲットにした犯人だけはいなかったんですね。

最後の方のシーンで「ビリオジ」と言う文字が目に入りましたが、あれは明らかに出演者である有村架純ちゃんの映画「ビリギャル」のパロディでしょう。(笑)
そして佐藤二朗はやっぱり面白い!
このドラマでは完全な賑やかしでしたが、彼も実に存在感のある俳優さんです。

そんな訳でとても楽しかったドラマだったのですが、唯一苦言を呈したいところがあるとすれば、ラストシーンでしょう。
なんとなくあの手のラストにするんじゃないかなと言う気がしていましたが、あれは蛇足だなぁ。
未だ誰かに狙われている感は、もう出さない方が綺麗に纏まったんじゃないかと思うんだけどなぁ。
寧ろ、ナスカと健太のその後をさりげなくやってくれた方が心に残ったと思うのですが・・・。
仕事終わりのナスカと健太が待ち合わせしてるシーン等で締めた方がよかったんじゃないかなと思います。






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